Saunner Interviews

01: 藤森慎吾(オリエンタルラジオ)

2016.3.7

パーフェクトサウナー オリラジ・藤森慎吾の真実

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2015年11月。サウナ界に衝撃が走った!!

「週4日はサウナに行ってまぁ〜す!」
そんな芸能人のニュースがネット上を飛び交ったのだ。
人気お笑いコンビ『オリエンタルラジオ』の藤森慎吾、その人である。

だがしかし“完全にプロサウナーじゃん!”という驚嘆の声とともに、サウナにハマった理由として伝えられた“女子アナとの失恋で暇をもてあまし”というエピソードが、なんとも腑に落ちない感覚をサウナーたちに与えてもいた。
これは事実なのか? それとも面白さ重視のでっち上げ記事なのか? 週4日のサウナ通いは真実なのか? 真実だとすれば、芸能界屈指のプロサウナーに違いない藤森慎吾にとってサウナとはなんなのか? その真実が明かされる。


 

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失恋でサウナにハマったというのは……まぁ大きな間違いではないんですねぇ。自分の時間が増えたというのがありますから。
そして“週4日のサウナ通い”というのは完全に間違いではないですねぇ〜。なにしろ、もともとサウナが好きだったんですよ、小学生の時から。
オヤジがとにかくサウナ好きで、親子二代サウナーなんですよ。もちろん普段は家のお風呂とか近所の銭湯に行ってるくらいでしたけど、オヤジが気分良くなると、「よし今日はサウナ行くぞォ〜!!」って言って家族でサウナ行くんですよ。長野の諏訪って所にいたんですけど、車で1時間くらい掛けて、街を3つ4つくらい越えて、富士見っていうところ……原村とかあるあたりのサウナに入ってましたね〜。
もうそうなるとテンション上がっちゃって。でも友達に、「昨日、サウナ行ったよ」なんて言っても、「いいなぁ」って言われないんですよね、みんな小学生だから。でもボクは楽しかったんですねぇ〜。
まぁオヤジも好きだったんで性に合ってたんでしょうね。だからもうボクは小学生の時からサウナにハマってたんです。
水風呂も小学生なんかだとすぐに出ちゃうじゃないですか? でもボクだけはずーっと入ってましたね。

水風呂マニアの小学生、藤森慎吾。これはもう根っからのサウナーであったのだ!

img02いま思えば、あの時の水風呂がすごい良かったのかもしれませんね。富士見ってホント標高1千メートルくらいにあるところなんで、水風呂の水もブワッシャ〜ンですごい勢いで掛け流しでしてね。その横にコップが置いてあって、その水を呑むとまたすごいウマイんですよ。
「水うめェ〜な〜」って。ただ、中学でオヤジの転勤があって、ボクも一緒に香港に行っちゃうんで、そこからサウナをおろそかにしちゃう時期が大学まで続いちゃうんですよ。で、芸人になってからサウナが少しずつ復活してきて。サウナってやっぱりちょっと贅沢なイメージあるじゃないですか? お金を払ってリラックスするひとときを買うっていうような。そんな時に自分で仕事するようになって、自分で払えるようになった時に、こりゃ行かない手は「ないな!!」って。だって気持ちイイから!!
でも今みたいに、週3、4と行くようになったのは、去年ですね。香港日本人学校の同級生だった小坂潤平クン(サウナ総研理事)……潤平と一緒に通うようになったのが大きいですねェ。

それまでサウナ行くといってもやっぱり1人だったんですよ。吉本の芸人さんでいえばサウナ好きな博多華丸さんとかと行くこともありましたけど、フランクに声かけて一緒に行けるという感じでもなかったですし。
でも潤平が2年前に「Saunner」というサウナ専門誌の出版に携わったことを機にサウナが好きだと言い出すんで、いやいやちょっと待て、「オレの方のが好きだ!!」と。それで去年は香港にも行って一緒にサウナに行きましたし、全国の色々なサウナを彼に教えてもらって一緒に行きました。いや〜ここまでサウナの話をできる人間が身近にいなかったんで、それがうれしくって、サウナの話で盛り上がり、サウナ熱は再沸騰し、最初に話した理由もちょ〜っとあったりして、気付けば週4回はサウナに来るようになってしまってるという。そういう意味ではサウナってコミュニケーションの潤滑油としてもすごく有効ですし、コミュニケーションの場として最高の場だと思うんですよ。
汗かきながら、普段と違う極限の場で男同志語らうっていうのも、これは奥深いものがあると思うし、サウナでしか話せないこともあるし。今いる西麻布のサウナ『アダム&イブ』がボクのホームサウナなんですが、こうやって週4日も通って常連になると顔なじみがどんどん増えてきて、それも醍醐味だと思うんですよ。名前こそ知らないんですけど、スキンヘッドのあの人またいるな、とか、マッチョなあの人今日もいるな……「こんにちわ」なんてアイサツしちゃったりして。『アダム&イブ』は、ホームサウナというよりも、ボクは、「家のサウナ」と呼んでるんですけどね、エエ。家からも非常に近いんで、家の風呂に入る感覚でココに来てます。
ま、去年引っ越しまして、その時に潤平にも相談したんですけど、
「オレ、引っ越すんだけど、やっばりアダイブ近い方がいいよね?」
(注:“アダイブ”とは『アダム&イブ』の略)って、ココの近くという条件で今の家を決めました。とはいえ歩くとちょっとあるんで、サウナ行く用に自転車を買いました!

引っ越しも自転車も『アダム&イブ』の為。自ら“家のサウナ”と称するこのサウナの魅力はどこにあるのか!?

img03アダイブさんのサウナは本当にボクの肌に合うんですよ。もちろんいろんな好みもあると思うんですけど、やっぱりサウナはどのくらいの湿度に保たれているか?っていうのが自分の中では大事なポイントで。カラッとし過ぎてるサウナってピリピリするというか汗が出づらいじゃないですか? 正直「ン〜…」って思う所もあるんですけど、ここは温度100度前後なのにシッカリ湿度が保たれていてホント汗が出やすい。あとアダイブさんといえばやっぱり水風呂ですね。都内屈指の冷たさを誇る15度設定! チラー効いてますよ。
まぁ仕事の合間にちょくちょく他のサウナも行ったりしてるんですけど、ベーシック18度くらいですか、スタンダードで……ん〜ちょっと物足りないですね正直。まぁいいんですけどね。
あとまぁココでもうひとついうと、スペシャルドリンク『オロポ』!

ついに出た謎の言葉『オロポ』!? この実態は何なのかッ?

img04最初、常連さんが、「○×△ポ!」みたいなよくわからない発音でなにか注文していて、出てきたドリンク飲んでるんですよ。その時は一体なんだろうなァ〜と思ってたんですけど、潤平と一緒に来た時に、「ここ、なにか謎のドリンクあるよね?」って聞いたら、「それ、オロポだよ」と。オロナミンCとポカリスエットを混ぜた超ハイブリッドドリンクだよ、と。
それで知って飲んで。これは雷に打たれたような衝撃でしたね。
まぁ常連さんは「オロポ」って注文するんですけど、正式名称は“オロポカ”って言うんですよ、メニューにもそう書いてあるし。だからボクもしばらくは「オロポカ」って注文してましたね。
そして三カ月くらいたって、やっと、「オロポ!!」って言えるようになりましたね。この“オロポカ”から“オロポ”の壁ってけっこうあるんすよ。
それが今では、ロッカーナンバーを加えて、「26番オロポー」 ってなもんですよ。

マイロッカーに保管された藤森慎吾厳選のアメニティーを見よ!!

img05ボクが選んだっていうか、もともとボクが使ってたモノは、全て潤平に捨てられて、その後に彼が選んだモノなんですけどね。潤平は美容アメニティにこだわるので。 まずはボディソープが『AVEDA』というアメリカのモノで、香りも非常にいいですし、すごい保湿力も高くて、オーガニックなんで肌にもイイという。
潤平に薦められて買いにいってビックリしました。最初はこのAVEDAでシャンプーとコンディショナーも揃えたら、なんと4万円近くしまして。
「エ!? ちょっと待って」って一瞬ためらいましたけど、それも恥ずかしいんで、奥歯噛みしめながら払いました。でも今は,シャンプーとコンディショナーは『サラヴィオ』という日本のオーガニック化粧品メーカーで。どうやらボクの髪質に合ってるみたいで、洗顔フォームと美容液もサラヴィオです。
それに歯磨き粉もオーストラリアのオーガニックですね。
まぁ毎日のことだし、せっかくなんでいいモノ使いたいな、という。食事とかもそうなんですけど、その分一生懸命働こうと思うじゃないですか。
やっぱりサウナを最高のコンディションで味わいたいですから。

ストイックなのかウワサ通りチャラいのか!? 藤森慎吾の好きなサウナ・全国篇

やっぱりもうサウナ語る上では欠かすことはできない静岡の『サウナしきじ』ですね。
1日休みとれたら必ず行っちゃいますね。だから「明日休みだから静岡にサウナ入りに行くわ」なんていうと、二度見ならぬ二度聞きされちゃいますね。
旅行にはいいですよ、サウナ。泊まれるしね。サウナを中心に食事があったり観光があったり。しきじと必ずセットで食べに行く海鮮丼の店が静岡駅前にありましてね。東京だったら3000円するようなヤツが1000円ちょっとで食べれましてね。名前は『清水港 みなみ』っていう店で、ちょっとその名前で行きにくくなっちゃってるんですけどね 笑。しきじに泊まった翌昼に食べに行くんですけど、11時の開店と同時に大行列なんですよ。だから11時に行ったら2回転目になっちゃうし、かといって1時間前に行っても早過ぎるし、しきじに通いつめることで、並び始めるのにちょうどいい時間・10時40分をやっと導き出しました。
あとは『神戸サウナ』ですかね。施設的にも最高ですし、水風呂も気合い入ってる時は14度ですし、まさかの20分に1回やるロウリュのタオルを振るキレが凄いですもんね。
マッサージをしてくれる女性で、1人好きなコがいるんですよ〜。大阪で仕事がある時でも神戸まで行きますね。
週に1回名古屋で仕事もしてるんで、名古屋では『ウェルビー』さんですとか。北海道だったら札幌の『ニコーリフレ』、京都の『ルーマプラザ』、富山の『アルプス』とか。
近場なら東名厚木、相模、草加の『健康センター』に『ユーランド鶴見』。東京なら『サウナセンター大泉』……一応、行ったサウナを食べログ的に全部点数付けてスマホに記録してるんですよ。
アダイブを4.0という基準にして、しきじが4.5でやっぱり最高点ですね〜。
あと、これからは本場のフィンランドにも行ってみたいですねェ。雪に飛び込みたいんですよ。やっぱり。やったらインスタに載せたいなぁ〜。
上富良野の『白銀荘』でも雪に飛び込めるんですって? そこも行きてェ〜なァ〜。

いま明かされる藤森慎吾、こだわりのサウナルーティーン、そして!!

img06サウナの入り方はココですと、シャワーでザッと体を洗い流して、頭皮が熱くなっちゃうんで髪も濡らしまして。その後に水でキンキンに冷やしたタオルを頭に巻いてサウナ室に入る。
サウナ室に入ったら、ココの砂時計が5分なんで2回転の10分経ったら、いつ出てもイイという自分のルールがあるんです。フィンランドの学会かなんかで発表されてたと思うんですけど、10分以上入る人と入らない人では、10分以上入ってた人の方が長生きするそうなんで、ボクはそれを信じて最低でも10分入る。
そしたらシャワーで汗を流して……あ、水風呂入る前にこれだけはみなさん必ずやってほしいですね、どこのサウナでも。この時のシャワーも昔は水だったんですが、今はお湯ですね。熱いシャワー浴びて、体が熱々のまんま水風呂に入る。これは昇天しますね!
そして3分くらい体がキンキンに冷えるまで水風呂に入った後、イスで5分から10分、ポ〜ッと休憩! 正直この時が一番気持ちイイかもしれませんね。これを3セット。

で、この2セット目か3セット目にサウナ室でオロポを注入する。ほら、アダイブはサウナ室で飲み物を飲めますから。まぁ正直都内で一番料金高いサウナですけど一番自由なサウナですから。
で、締めに髪の毛は洗いますが、体はボディソープをあんなの買っておきながらシャワーで流すだけにして。ってのも3セットもすると、汗もキレイになってますし、毛穴の汚れも落ちてますから。ま、これはイメージなんですけど、そこにボディソープ塗ると,なにか毛穴に詰まっちゃうような気がして。
最後に締めの熱いお湯に軽く浸かって、熱いシャワーを浴びます。そして美容液などでケアと。やっぱり、そうやってサウナ入るのが全ての機動力になってますよ。仕事終わってココ来ると本当に切り換えができて。

仕事でもイヤな日あるんですよ。スベる日あるんですよ。スベった時、イヤ〜な汗出るんですよ。それが付着したまま寝ると気持ち悪いんで、それをサウナで内側から押し出さないと。
だからサウナのない生活なんて考えられないんですよ。サウナと結婚どっち取る? って言われたらサウナ取りますもん。
ボクの今後の使命として“サウナは男性のモノ”というイメージが強いんで、女性により広く“サウナは健康にも美容にもいいよ”ってことを伝えたいんですよね〜。コレはチャラ男にしかできないことだと思ってるんですよ。
女性というと、岩盤浴だホットヨガだに行きがちですけど、やっぱり“サウナ”!! サウナが好きな女性はモテるよって言いたい。女子は「サウナ好き」って言った方が男にモテるよ! って啓蒙したいですよ。
女性にとってもサウナは最高だと思いますよ。男であるボクにとっては、サウナに水風呂っていったら、両手に美女抱いてる状態くらいの幸せなんですから。
いや! 両手だけじゃないな……両脇、そして前後にもグラマラスな美女を抱き抱えてるのと同じ。それがサウナなんだよな〜

この取材の5日後。藤森慎吾は東京マラソンを走った。
そして市民ランナー憧れの4時間以内でのゴール・通称“サブフォー”をマラソン初挑戦で達成するという驚異の結果を残す。サウナは、その快挙を精神面、肉体面で支えた一要素でもあったに違いない。

芸能界随一のパーフェクトサウナー・藤森慎吾にとって、サウナは美女を全方向で抱き抱えるほど気持ちいいものでもあるが、気持ち良さだけではない千万無量の効果までがあるということが証明されたかもしれない。

(取材/構成:カーツさとう)

Sauna Info

サウナ アダムアンドイブ

住所
東京都港区西麻布3-5-5 (日比谷線 六本木駅3番出口から徒歩8分)
TEL
アダム 03-5474-4487 / イブ 03-5474-4490
営業時間
24時間営業(年中無休)
ホームページ
http://adamandeve.biz/
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